A.N.Y Talks

A.N.Y Talks  Vol. 1

アートの会社化、アーティストの所在

Art unit OBI

現代芸術活動ユニット


美術作家の鈴木泰人(すずき・やすひと)と建築家の本間智美(ほんま・ともみ)によって組織された「OBI」は、2017年の合同会社設立以来、各地でプロジェクトを展開、多くのメディアから注目される現代美術と建築に特化した気鋭のアートユニットです。芸術活動を会社化するということは?活動の仕組みは?会社化することで地域、企業との関わりはどのように変わるのか?トークレクチャーでは、そんな興味はあるけどなかなか伺えない活動の裏側について、進行中のプロジェクトのお話も交えながら大変詳細にご説明いただきました。ご参加いただいた方々の中には事業者の方も多くおり、後半のディスカッションでは熱気が溢れる充実した対話が繰り広げられました。

トークに際して作家からのコメント 鈴木泰人/OBI共同代表

アーティストとして作品を制作するために会社化をする趣旨を選んだ理由は2つあります。 ひとつめは、表現手段に限界を感じてしまったこと。ホワイトキューブでの表現では思い描くインスタレーションにはならず、オルタナティブスペースならではの特徴と課題を模索していく方が表現の幅を広げるのではないかと言う事。もうひとつは、アーティストとしての所在です。社会的な立場や予算の取り方など法人化することで得られる選択の幅を考えると、道筋の一つとして捉えられることも出来るかと思います。トークでは具体的な企画や制作をきっかけに参加された方々の意見を交えながら、アートの会社化からアーティストの所在まで距離を測れたらと思います。

Art unit OBI

美術作家・鈴木泰人と建築家・本間智美の現代芸術活動ユニット。社会における見えない/見えにくい素材を扱い、芸術・文化と社会を結ぶ表現活動を行なっている。表現の方法、表現の分野は多岐に渡るが、会話や対話を軸にして、解決の糸口からその後の発展までを総合的に創り出すプロセスを含めることが特徴的である。
ユニット名であるOBIは日本語の帯から由来し、社会における多分野(経糸)を、人と人との交流(横糸)で接点をつくるだけでなく、風土や文化の文脈、見えない/見えにくい想いを紡いで、丁寧に・丁寧に、大きく強固な布に織り上げていく。また1冊の本のように、1ページ・1ページ、過去から現在が現代に合わせて編集・可視化し、最後に未来への新しいページが、その本に書き込まれたとき、ふたつとない帯をつけて、手から手へ手渡される。

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April 13, 2019

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